フィギュアの原型を作るのに必要な道具を紹介します。材料はファンド(石粉粘土)を想定していますが、ポリパテ、エポパテで作る際にも参考になると思います。
フィギュアの原型を作っていくときに必要になるのが
- デザイン(モデラーズ)ナイフ
- ヘラ(スパチュラ)
- 造形用やすり
- 耐水ペーパー
- 工作マット
- 筆
- ホビーノコ
- ピンバイス
- 真鍮線
- ピンセット
- 彫刻刀(オプション)
- 瞬間接着剤
といったところ。百均で十分事足りるモノもありますが、そうでないものもあります。
以下、それぞれ詳しく見ていきます。
フィギュア制作におすすめのファンド(石粉粘土) - 初心者のファンドフィギュア制作記。
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デザインナイフ(モデラーズナイフ)
デザインナイフはフィギュア造形の必須アイテムです。すぐに切れ味が悪くなる百均のものではムリです。
定番は
の2種類。
替刃は共通のものが使えるので、デザイン上好きなものでいいと思います。
替え刃はモデラーズナイフ替刃25枚セットでOK。
替え刃は切れ味が悪くなると危ないので小まめに取り替えます。最低でも作業に入る前は新しい替え刃を付けてから。
また同時に「 OLFA アートナイフプロ 曲線刃」を3セットくらい揃えておくことを強くおススメします(1つにつき3枚の刃が入っています)。
特に、OLFA アートナイフプロ 曲線刃は髪の毛など細かい作業や、鎖骨と肩の間のくぼみ、へそ、背中の筋など、様々な場面で抜群の使いやすさです。
出来れば全部OLFA アートナイフプロ 曲線刃で作業をしたいのですが経済的理由で直線刃も併用。余裕がある人はすべてOLFA アートナイフプロ 曲線刃で作業した方がいいと思います。
オルファの替刃ですがタミヤのデザインナイフでも使えるので、ご安心を。
ファンドを盛るヘラ(スパチュラ)
スパチュラも必須アイテムです。指で出来ない細かいところを均したり、くぼみを付けたり筋を付けたりと活躍。百均で買ったプラ製ヘラは柔らかく役に立ちませんでした。
最初の方は調色スティックで代用していましたが強く押し付けると曲がってしまうため、後にちゃんとしたものを買い作業しやすくなりました。
造形用のやすり
ファンドの造形はナイフで荒く削った後、ヤスリで表面を整え、耐水ペーパーで仕上げるという流れなので、棒タイプのヤスリも必須アイテムです。
場所によって使い分けるため、平たいものや半円状になっているものが入っているセットがおすすめです。
耐水ペーパー・スポンジヤスリ
形を整えた後はファンドの表面を、「耐水ペーパー」と呼ばれるサンドペーパーのようなもので滑らかにします。
ポイント
耐水ペーパーというのは「水研ぎ」といってペーパーに少し水を付けて表面を磨くために使います。水をつけるメリットとしては
- こすったときに粉塵が舞わない
- 水でちょいと溶けたファンドが傷を埋めるため、滑らかに仕上がる
ことが上げられます。かなり荒い段階でも荒目のペーパーを使って水研ぎして出てきたカスで小傷を埋めることで作業の効率を上げることが可能です。
耐水ペーパーはタミヤのものが使いやすいです。
1あまり値段が変わらないので、100均のものはやめた方がいいです。
とりあえず荒削り用に120番、整え用に240番、仕上げ用に400番くらいあれば間に合うと思いますが、消耗品なので数枚買った方が良いでしょう。
耐水ペーパーの番手
番手が大きいほど 目が細かくなります
ちなみに耐水ペーパーは使いやすい大きさにカットして使います。ハサミで紙やすりを切るとすぐ刃がダメになるので、耐水ペーパーの裏をデザインナイフで切る、もしくは100均のはさみを使って小分けにします。
小分けにしたものはクリップで止めたり百均のパーテションボックスなどに入れると便利。
また、曲面は曲面に沿って磨けるスポンジヤスリを使うと効率的です。スポンジヤスリについては100均にも似たものがありますが質はお察し。3M社製のスポンジヤスリは明らかに質が良いので余裕がれば「3M スポンジ研磨材 5083 スーパーファイン」がおすすめです。
電動歯ブラシ(オプション)
回転式の電動歯ブラシの歯をペンチで引っこ抜いて、両面テープで小分けにした耐水ペーパーやスポンジやすりをつけると電動やすりの出来上がり。表面処理がガリガリ進みます。
工作マット
工作マットはファンドを捏ねる時やマスキングテープをカットする時、耐水ペーパーをカットする時など机を汚さないための必須道具で使用頻度は高いです。
百均のものを使ってましたが、段々と反ってきました。使い捨てと割り切るならありですが、まともなものならこれがいいでしょう。
安い筆
ファンドに水をつけたりファンドの表面をならしたりと何かと使う機会のあるのが筆。百均の筆(5本で百円のもの)は毛先がポロポロ抜けるので使えませんでしたが、一本¥100の筆はわりかし使えます。
ホビーノコ
フィギュアは全体のバランスを見ながら作っていくので全身をつなげた状態で制作してきますが、どこかで必ず切断する必要が出てきます(奥まったところや髪房の造形・ヤスリがけ)。
この時、フィギュアの切断に使うのがホビーノコ。デザインナイフの替刃として販売しているので、見つけたら初めから買っておいた方がよいです。
▼3枚セットです。広刃と細刃がありますが、細刃でも充分機能します。
刃は消耗品。アマゾンではまとめ買い対象なので、なにかのついでに買い置きしておくと良いです。
切るときの注意ですが、切る前に切断面をまたぐように印をつけます。シャーペンなどでもいいのですがやすりがけをすると消えてしまうので、デザインナイフなどで軽く掘っておくほうが確実です。
切断後はファンドで断面を整え、耐水ペーパーでキレイにした後ピンバイスで穴を開け、ハリガネで継ぎます。
このあたりの処理をキチンとやりたい人には「かわいい女の子フィギュアを作ろう!動きのあるポーズ編」をおすすめします。
ピンバイス(穴あけ用ミニドライバー)+ドリルセット
前述の通り、フィギュア製作においてはパーツを分割する必要があります。パーツは全て最終的にくっつけるのですが、分割部分は穴をあけて短いハリガネを挿して接着剤で繋げます。
キャストして複製する場合はパーツは分離したままでOK
この針金を差し込む穴あけに用いるのがピンバイス。本体だけのものとドリルセット付きのものがありますがドリル付属のピンバイスがおすすめです。
ピンバイスは直径1㎜までのドリルのみ使用可能のモノも販売されているため注意してください。
ハリガネ
巻で売ってるハリガネは曲がっているので使いにくいので、直線のものを使ったほうがいいです。太さはお好みで。ピンバイスのドリルと合ったものが良いでしょう。
ニッパーがない場合は併せて用意しましょう。
ピンセット
細かいところを磨くときに紙やすりを挟んだり、細かいパーツを瞬間接着剤でくっつけるときに使ったり、何かと便利な必須アイテム。百均ので十分かと思われましたが、百均のは先端が曲がってしまい、上手くつまめないという事案が発生。ちゃんとしたものを買った方がいいと思います。
彫刻刀(オプション)
百均の彫刻刀はダメですね。切れ味が悪くて余計な力が入り、極めて危険。彫刻刀は「丸タイプ」がひとつあると窪まった鎖骨や首筋、耳などの造形が捗るでしょう。
瞬間接着剤
パーツ同士を瞬間接着剤で付けるほか、パーツが折れたときの補修にも使う必需品です。
瞬間接着剤には粘度がなく速攻でくっつくサラサラタイプとゼリータイプの2種類がありますが、ファンドには粘度のあるゼリータイプの接着剤を使用します。サラサラタイプはファンドに吸収されてしまいます。
くっつきにくいときは接合面を水で濡らすとくっつきやすくなりますが、促進剤があると超便利です。
↑ボトルは小さいですがこれで十分。使い方は片方の面にこれを塗って乾かし、もう片方の面に瞬間接着剤をつけて合体させます。使いだしてからは超便利で必需品になりました。
瞬間接着剤ですが蓋が閉まらなくなったときはノズルの先端をハサミで切って短くすると閉まるようになります。出なくなった時も同様。出ないからといってギュっと押すのはやめましょう。飛び出ると危険です。
瞬間接着剤は本当に強力なので取り扱い注意。指がくっついてしまったら無理に剥がそうとせず、40度くらいのお湯につけてゆっくりほぐすと良いそうです。
衛生アイテム
ファンドを削ると細かい粉が舞うため、マスクと防塵メガネはあった方が良いです。
ケガ対策
デザインナイフを使って作業するときは必ずと消毒液と絆創膏を手元に用意して作業します。どんなに注意していても絶対に指を切ります。私も何度も切っています。
保護手袋を使うのも1つの手です。ただ傷がマシになるというだけで、全く無傷という訳にはなりませんので慢心することなく作業されたし。
道具の整理術
フィギュア作りの道具ですが買い足していくとどんどん増えていき収納がいい加減になりがち。私もかなり散らかしている状態だったので道具の整理術を考えてみました。
結論から言うと道具を
- 造形
- 研ぎ
- 塗装
に分けて整理。フィギュア作りの大まかな工程ごとに道具をまとめることで若干ではありますが、効率的に作業することが可能です。それぞれ3つのカゴ(100均のもの)を用意して道具を分けています。
具体的に「造形」にはデザインナイフ、替刃、ヘラ、ピンバイスなど、「研ぎ」には耐水ペーパー、スポンジヤスリを番手ごとにクリップで小分けにしたもの、「塗装」にはキャップオープナーや塗装皿、エアブラシメンテナンス用品など。使う頻度が少ないものはもう1セットダンボールを用意して収納し、クローゼットに収納しています。おすすめです。
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